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関西出身・アラフィフ・おひとりさま、ろびんの日記です。旅日記を中心に、お出かけ・東京生活・美味しいもの・乳がんサバイバーの体調などなど、つらつらと綴っています

★イスラエル旅行記9★ Day2 ベツレヘムのバンクシーと分離壁

謎が多いバンクシー

ウィキペディアによると、

バンクシーはストリートアーティスト、政治活動家、映画監督となっていて、

風刺アートや、政治・社会批判の彼の絵は、

世界中の壁や橋梁に残っているとあります。

 

そして、ここベツレヘムにも、バンクシーの絵があるとのことで、

その絵も巡ってもらいました。

いくつあるのが正解なのか、100%信用できる回答が見当たらないけど、

これと言われている5つを見てきました。

 

「ハートを出す天使」。

 

こんな感じで、その辺の何の変哲もない壁にさりげなく描かれていて、

再び、やっぱりタクシーをチャーターして良かったと安堵した次第(笑)。

 

「花束を投げる青年」。

これはガソリンスタンドの側面の壁に。

側面なので、つまり、表から見つけることはほぼ不可能、

やはり連れてきてもらわないと分からない場所にあるのでした。

 

壁全体に描かれ、かなりの大きさの絵です。

 

「防弾チョッキを着た鳩」。

平和の象徴の鳩が防弾チョッキを着て、かつ照準を合わせられています。

 

この絵も、お店の横にある何の変哲もない壁に書かれています。

(右横の小さな絵は、バンクシーの手によるものではなく、単なるいたずら書きのようです…)

 

「壁を壊す天使」。

 

これは分離壁と呼ばれる壁の上部に描かれていました。

一生懸命、にっくき壁を壊そうとしています。

 

「兵士をボディチェックする少女」。

 

これは、実は、今はお土産屋さんの中にある室内の壁に描かれています。

お土産を買わないと見せてもらえないと聞いていましたが、

そんなことはなく、お店のおじさんはとっても優しく、快く見せてくれました。

なので、お礼に(?)ポストカードを何枚か購入。

 

そして、さきほどの分離壁のすぐ横に

バンクシーが手掛けるホテルがあります。

その立地ゆえ、「世界最悪の眺めのホテル」と呼ばれているホテルです。

中は、今まで見てきたものと同様、

風刺に満ちた、でも平和を祈るバンクシーアートで溢れていました。

酸素マスクをした天使や、

(奥に小さく見える本棚が、実は客室へ行く秘密のドアになっているそう。

 まるで、忍者屋敷ですねぇ)

 

ロビーはカフェレストランになっていて、

ビールやピザといった軽食を食べることができます。

外にはオシャレなテラス席もあるけど、

景色は、もれなく分離壁のみです。

 

タイベビールをいただきました。

パレスチナのタイベ村で作られているパレスチナ産唯一のビール。

添加物や保存料は 一切使っていないそうで、

黒ビールのダークは、香ばしくてコクもあって旨~い!!

 

そして、これが分離壁

イスラエルが、

パレスチナ自治区イスラエル支配地区を明確に分けるために、

そして、パレスチナからのテロを防止するために、

2002年から建設され始めた壁です。

日本ではほとんど報道されていないし、

イスラエルに行くまで、というかベツレヘムへ行くまで

こんな分離壁の存在は全く知りませんでした。

 

実際、この壁によって、

土地を追われたり、

今まで簡単に移動できていたところが移動できなくなったりと、

パレスチナ人の生活にかなりの不便な影響を及ぼしているそうです。

 

壁の存在そのものを世界に知らしめ、

そしてこんなしょうもない壁の存在意義を世界に問うために

バンクシーはここにホテルを建て、

絵を描いたのでしょうね、きっと。

 

イスラエル側の壁は、冷たいコンクリートのみですが、

パレスチナ側は、平和を愛するストリートアートで溢れています。

兵士を踏み台にするマリオも。

 

この絵は、分離壁に本当に小さく描かれていた絵。

その横の「FREE PALESTINE!」。

パレスチナの方々の心からの願いなのだと思います。

 

ベツレヘムからイスラエルへ帰るバスは、

途中チェックポイントでいったん停車。

パレスチナ人は全員バスを降りて

イスラエル側のチェックを受けます。

外国人である私たちも、

パスポート検査と手荷物検査があると聞いていたけど、

バスに乗り込んできたライフル銃を持ったイスラエル警察?軍人?に

国籍を聞かれただけでした。

パレスチナ人のチェックは厳しく行われるのか、

バスの中で結構な時間、待たされました…。

 

分離壁とともに、なんかもやもやした出来事、でした。

 

たった3時間ほどの滞在だったけど、

イスラエルパレスチナの現状を少しは肌で感じることが出来た、かな。

本当に訪れて良かったと思えたベツレヘムへの日帰り旅でした。