一言で言うなら、
「衝撃的」。
いや、「衝撃的すぎる」、ってのが正しいかな。
2008年のムンバイの連続テロ事件の実話をもとにした映画で、
インド門の近くにそびえ立つあの5つ星のタージマハル・ホテルが
テロリストたちに占拠された際に、
助けが来るまで、閉じ込められたホテルの中で、
人質になった宿泊者をとにかく助けようと、
ホテルマンたちが、ホテルマンとして、命がけの行動で宿泊者たちを守り抜き、
結果、多くの宿泊者たちが無事生還したという事実を映画化したもの。
とにかくリアル感が半端ない。
自分もその場に居合わせた感がもろにあって、
非常によろしくない表現と断った上で、
疑似体験そのもの。
もしフィクションなら、こいつは死なないだろうという人物も
バタバタ死んでいく…。
スラムドッグ$ミリオネアのデヴ・パテルが
ホテルマンの役で出ているんだけど、
すっかり大人の男になっているその演技が素晴らしくて。
自分は、スラムに住んでいるのだが、
ホテルマンとしての自負と誇りが凄~く表現されていて
じーんと心に訴えてくる。
機関銃を無差別に撃ちまくる実行犯たちは、
もちろん許されるべきではないけれど、
でも、彼らとていわば首謀者に洗脳されて実行に移したといった
背景もさりげなく表現されている。
実行犯たちはほとんど亡くなるのだけど、
いとも簡単に無駄な血が流されていくのは
本当に腹が立つ事実だし、
同時にむなしい。
実話ということもあり、
いろいろと考えさせられる映画です。